2009年4月30日木曜日

うどんツーリズム (うどんつーりずむ)

-社会 -2008年1月14日
全国的に知名度の高い讃岐うどんに絡めて地元に埋もれた歴史や文化などの「宝」を売り込もうと、香川県の地元住民が企画したまち歩きツアー。コースは全部で52あり、うどん店に立ち寄りながら、松平氏の城下町として栄えた高松の歴史をたどったり、港町・観音寺の路地裏などを訪ねたりする。香川県では 2007年を「うどんツーリズム元年」として、ホームページなどを設けて県内外の参加者を募集している。

2009年4月28日火曜日

夕張「負の遺産」ツアー (ゆうばりふのいさんつあー)

夕張「負の遺産」ツアー (ゆうばりふのいさんつあー)
-社会 -2007年8月27日
正式名称は「夕張ドキュメンタリーツアー~ゆうばりの昨日、今日、明日~」。財政再建団体となった北海道夕張市を訪れ、夕張市の複数の施設を見学して財政破綻の原因を探ったり、財政再建団体となると町はどのようになるのか、といったことを実際に体験するツアー企画。夕張市の観光施設の運営を引き継いだ夕張リゾートが企画した。自治体職員、地方議員、自治体研究者、学生らをツアー参加者に想定していたが、問い合わせが相次いだことから一般団体客も参加できるようになった。参加者はオリエンテーションの後、石炭博物館、市立病院から縮小された夕張医療センター、老人福祉会館などを見学する。仕事に支障の出ない範囲で市長や元教育委員会幹部、元炭鉱マンなどを講師として招くことのできるオプションもある。「20人以上の団体」、「夕張リゾート経営のホテルや合宿施設への宿泊」が参加条件。

2009年4月22日水曜日

移住体験の旅 (いじゅうたいけんのたび)

移住体験の旅 (いじゅうたいけんのたび)
-社会 -2007年8月11日
旅行会社大手JTBが企画したもので、地方都市のマンションに2週間滞在することで、その都市が自分の感性に合っているかどうかを確認したり、観光や地域の交流活動に参加したりするもの。いわゆる長期滞在型旅行プランである。団塊世代が地方への移住や都会と農村の2地域に数か月ずつ暮らすという「2地域居住」に関心を強くしているということに注目して企画している。第1弾は札幌で、参加者は市内の家具などが揃った新築のマンションに滞在する。買い物や家事など日常生活を体験できるほか、料理サークルやボランティア・グループとの交流なども予定されている。当初は大阪発着のみで代金は2週間で7万8000 円。秋以降は東京発着のツアーも予定している。

2009年4月19日日曜日

地域観光プロデューサー (ちいきかんこうぷろでゅーさー)

地域観光プロデューサー (ちいきかんこうぷろでゅーさー)
-社会 -2007年7月29日
それぞれの地域の観光戦略づくりの中核を担い、住民や自治体、観光業者の調整役となる人。国土交通省が、旅行、鉄道、航空などの観光関係企業の退職者で定年退職後もこれまでの経験を生かして仕事をしたいと考えている団塊世代を地域の観光戦略づくりに生かそうと始めた人材育成制度。同省が直接人材を公募して登録、得意分野や専門知識を整理して、各地域の事情に適した人材を派遣する。プロデューサーはその地域に常駐して活動し、各地の自治体や観光協会などから給与を受け取る。また、同省は専門家を通じて文化や歴史など地域特有の情報を提供してプロデューサーを支援する。2007年度中に観光に詳しい人材を求めている観光地のうちモデル地域を5か所指定し、プロデューサーを派遣することにしている。

2009年4月18日土曜日

日本風景街道 (にっぽんふうけいかいどう)

日本風景街道 (にっぽんふうけいかいどう)
-社会 -2007年7月9日
国土交通省が2005年から展開している「この道ニッポン・プロジェクト」(仮称)の、06年に決定した正式名称。これまでの日本の道路は、ものや人を運ぶための「道具」としてしか整備が進められず、美しさ、景観、味わいなどのニーズがなおざりにされてきたことを反省し、自然、歴史、文化、風景などをテーマにして美しい地域と道空間づくりを行い、それを地域活性化や観光振興にも生かそうというものである。整備促進には国民的な運動に広げる必要があるということから、意欲のある地域の街道ごとに官民のパートナーシップによる活動組織をつくり、植栽や清掃活動、歩道の整備などを始める。風景街道への登録は、地方整備局ごとに設置する協議会が受け付け、協議会は広域的な視点から、無電柱化や案内看板、ビューポイントの整備、ロゴの使用許諾、ガイドマップの作製などを行っていく。

2009年4月16日木曜日

半農半X (はんのうはんえっくす)

半農半X (はんのうはんえっくす)
-社会 -2007年7月8日
農業をやりながら、自分のやりたい仕事を模索し、実践するというライフスタイル。京都府綾部市の塩見直紀が造語し提唱したものを、『朝日新聞』が連載コラム「ニッポン人脈記」のなかで紹介している。「半農半NGO」、「半農半歌手」、「半農半小説家」と農業的な暮らしをしながら、やりたい仕事を模索したり、自分が天職と思う仕事を遂行するのである。塩見は33歳で会社を辞め、綾部市にUターンして無農薬の米づくりをしながら半農半X研究所代表として著作、講演、研修、瞑想の日々を送っている。都会暮らしに疲れた若者たちの心をつかみ、先行き不透明な時代にもっとも切実に向き合う30歳前後の人々が強い関心を寄せているという。

2009年4月12日日曜日

お試し移住 (おためしいじゅう)

お試し移住 (おためしいじゅう)
-社会 -2009年1月22日
定年退職を迎えた団塊世代など、地方移住を考える層に対して、空き家などを短期間貸し出し、都会暮らしの人に田舎生活を体験してもらおうという企画。田舎暮らしに憧れていても、実際の田舎の生活がどのようなものかわからないために、移住に踏み切れない人も多い。そうした人たちのために、地方自治体などの実施主体が空き家などを確保し、それを数週間から数か月間、月数万円程度の料金で貸し出すのである。移住希望者はそこで生活することによって、地域独自の行事・風習・慣習・決まりごとなどに触れて、自分たちのライフスタイルに合うかどうかを確認できる。本格移住の前に本当にその地で生活を続けていくことができるかどうかを検証する場を提供する試みである。

2009年4月9日木曜日

バリアフリー観光地 (ばりあふりーかんこうち)

バリアフリー観光地 (ばりあふりーかんこうち)
-社会 -2009年2月11日
観光庁が2010年度をメドに推し進めている方針で、高齢者や障害者が健常者と同じように楽しめる観光地づくり。観光地の中には車いすでは通れないような道があるなどバリアフリーの整備が遅れている地域もあることから、障害者や高齢者が楽しめる観光地にするための項目をリストアップし、チェックシートを作り、それを自治体や観光業者に配布し、改善すべき点は改善するように指導することにしている。チェックシートには「史跡の展示物に点字を付ける」、「障害者用トイレの位置がわかる地図を作る」といった項目が並べられている。項目は数十項目に及ぶ見通しである。先行した例としては、長崎県観光連盟が、ホームページ上で盲導犬に対応している施設を「目が不自由な人も楽しめる旅」、手話通訳者のいる場所を「耳が不自由な人も面白い旅」などとして紹介している。

2009年4月7日火曜日

ニューツーリズム (にゅーつーりずむ)

ニューツーリズム (にゅーつーりずむ)
-社会 -2009年1月12日
従来の物見遊山的観光旅行に対して、テーマ性を強く打ち出し、人や自然とのふれ合いといった体験的要素を取り入れた新しい形の旅行。具体的には、エコツーリズム、グリーンツーリズム、ヘルスツーリズム、ロングステイなどが含まれる。つまり、従来の観光資源や観光施設に頼ることなく、地域の伝統産業や生活文化をそのまま旅行者に体験してもらったり、一緒に味わったり、見てもらうという形式の観光旅行。地域の自然環境やそれと密接に関連する風俗習慣等の生活文化を観光だからということで形を変えるのではなく、あるがままに観光する人に見てもらい、環境と経済を持続的に両立させていくことにつなげることが肝要である。エコツーリズムにおけるホエールウォッチングのような野生生物の観察ツアー、里山の植林や清掃などのボランティアツアー、そしてグリーンツーリズムの農山漁村において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型余暇活動など、さまざまなものがある。

2009年4月4日土曜日

観光圏 (かんこうけん)

観光圏 (かんこうけん)
-社会 -2009年3月1日
自治体の枠を越えて複数の観光地が連携して観光地づくりを目指す仕組み。2008年7月に観光圏を整備するための法律ができ、10月には北海道から九州まで国内16地域が観光圏に認定されている。1泊2日とか2泊3日といった短期観光ではなく1週間といった長期滞在を促す魅力ある観光地を作るためには、これまでのような個々の観光地における取り組みでは限界がある。そのために複数の隣接する観光地が共に手を携えることによって、観光客が長く滞在できるようにさまざまな工夫を凝らすことが期待されている。自治体や観光業者の協議会が観光圏整備の策定を行うと、国はその支援をすることにしている。例えば、観光圏の圏内地域を巡る周遊バスの運行実験や共通の観光案内板の作製、地産地消メニューの開発といった事業に、40%を上限に補助金を交付する。また旅館やホテルといった宿泊設備の改修に低利融資を行うことにしている。宿泊を増やせば消費額は大きくなり、地域に流れるお金がさらに増えることになる。国の観光推進基本計画で10年度までに国内の観光消費額を30兆円まで伸ばし、1人当たりの平均宿泊数を06年度の2.7泊から4泊に引き上げる目標をたてている。