2009年3月29日日曜日

タイムシェア型住宅 (たいむしぇあがたじゅうたく)

タイムシェア型住宅 (たいむしぇあがたじゅうたく)
-社会 -2008年9月5日
リゾート地で1軒の住宅やマンションの部屋などを、時期をずらして複数の人で共用すること。ある人は1月、2月の利用権をもち、別の人は7月、8月の利用権をもつといった具合である。住宅や部屋の清掃維持などは不動産会社が行う場合が多い。最大の利点は、購入価格を抑えられること。アメリカではこうした「利用権」を所有権として認める登記制度もあるが、日本では信託方式の「利用権」の売買として行われる。国土交通省では、このシステムの普及を考えて、国民の2地域居住を推進しようとしている。

2009年3月27日金曜日

神仏霊場巡拝の道 (しんぶつれいじょうじゅんぱいのみち)

神仏霊場巡拝の道 (しんぶつれいじょうじゅんぱいのみち)
-カルチャー&エンタテインメント -2009年3月22日

近畿地方を中心に150の寺社が集まった「神仏霊場会」が2008年3月に定めた巡拝コース。四国88か所霊場や西国33か所観音霊場のように、人々の心を引きつける巡拝ルートになることが期待されている。全国の神社の中心といわれている伊勢神宮と、日本仏教の一方の雄といわれる比叡山の延暦寺を結ぶ、近畿各地の社寺を回るコースである。江戸時代の終わりまでは神社と寺は地域の中に仲よく共存していたが、明治初期の廃仏毀釈令によって寺の廃止が強行されたところが少なくない。そこで再び神仏習合の信仰の復興を目指すものとして、お寺も神社も区別なく訪ね歩こうというよび掛けで始まった。江戸時代に庶民が出かけたお伊勢参りがモデル。東大寺、上賀茂神社、金剛峯寺、生田神社など有名な神社仏閣が参加している。

2009年3月25日水曜日

一店逸品運動 (いってんいっぴんうんどう)

一店逸品運動 (いってんいっぴんうんどう)
-ビジネス -2008年12月22日
千葉県柏市の柏市商店会連合会が、2008年10月から始めた、各商店が「イチ押し」の商品やサービスを打ち出して、集客を図ろうという企画。米ぬかを使ったクッキー「ぬか・よろこび」や、米や卵などの素材を厳選した「かくれ名物玉子の太巻」、こだわりの豚肉を何枚も重ねた「ミルフィーユかつバーガー」といった27の商店の逸品が揃えられている。1年目なので、27店舗であるが、将来的には市内全体の店舗がそれぞれ逸品を出品するように広げていきたいとしている。全店の逸品を紹介するパンフレット3万枚を作製したほか、のぼりやステッカーなどで周知を図っている。プロが薦める商品やサービスの良さを多くの人に知ってもらうことで、商店会の活性化につなげたいという。

2009年3月23日月曜日

産業ツーリズム (さんぎょうつーりずむ)

産業ツーリズム (さんぎょうつーりずむ)
-カルチャー&エンタテインメント -2008年11月27日

歴史的、文化的意味をもつ工場や機械器具など産業文化財を観光資源として、観光客を集めること。こうした産業ツーリズムに欠かせないのが、農業・商業・工業の3分野の連携。これまでの観光は、温泉保養地などに行って身体を休め、心身ともにリラックスするのが一般的だったが、これだけではその温泉保養地の大きな発展は期待できないため、より大きな観光資源が求められてきた。そうした状況の中で農商工連携による地域再生を国としても打ち出している。2008年 4月には、農林水産省と経済産業省が農商工連携で地域活性化に取り組む88の事業者を公表している。参考事例を紹介することで、取り組みを加速するのがねらいである。おもな事例としては埼玉県川越市の「川越芋を活用したビールの開発」、宮崎県宮崎市の「IT技術を活用した牛の繁殖経営」、富山県富山市の「深海魚を使った栄養補助食品の開発」などで、こうした工場などを観光客に公開することで、地元の活性化に結びつけたいとしている。

2009年3月20日金曜日

ビジネス観光 (びじねすかんこう)

ビジネス観光 (びじねすかんこう)
-ビジネス -2008年10月20日

企業の報奨旅行や家族連れのビジネス客のための「観光」。企業の会合(Meeting)、報奨・研修旅行(Incentive)、国際会議(Congress)、国際展示・見本市(Exhibition)の頭文字から、「MICE」ともよぶ。アメリカのラスベガスはカジノの街として知られていたが、ホテルなどが積極的にショーを開くことによって家族連れの誘致に成功して、MICEの代表格といわれるようになっている。アジア各国、地域も MICEの誘致に乗り出し、フィリピンやシンガポールなどで、テーマパークやカジノなど娯楽施設を併設したホテルや会議場を続々と誕生させている。『日本経済新聞』によるとシンガポールは2009~10年に約100億シンガポールドル(約7700億円)を投じ複数の総合リゾート施設を建設中である。09年に完成するマリーナ地区の施設は高級ホテルや総合展示場、カジノや約2000席の大劇場、地上50階の3棟の高層ビル屋上をつないだ約1ヘクタールの空中庭園を備えている。

2009年3月18日水曜日

呑みボラ (のみぼら)

呑みボラ (のみぼら)
-社会 -2008年10月12日
酒を呑んでその酒をつくった酒蔵を支えようという、「酒を呑むボランティア」。2007年3月の能登半島地震で被災した酒蔵を助けるためにNPO「酒蔵環境研究会」が始めた活動。被災した酒蔵と契約し、08年暮れから仕込む酒の一定量を予約して買い支える「能登酒蔵復興トラスト」である。08年は、5つの蔵が全半壊した石川県輪島市の合名会社「中島酒造店」と契約し、石川県産のコメを使った純米吟醸酒を4合瓶(720ミリリットル)で400本分注文。1口4000円でトラストの会員になると、09年3月にできる「しぼりたて」または09年10月の「ひやおろし」のどちらか2本を受け取ることができる。09年以降は、順次、酒蔵を変えて契約を続けていくという。

2009年3月17日火曜日

オタクツーリズム (おたくつーりずむ)

-カルチャー&エンタテインメント -2008年10月12日

アニメや漫画のファンが自分の好きな作品に描かれた街を訪ね歩き、仮想と現実の世界を重ね合わせる行為。ファンたちは「聖地巡礼」とよんでいる。埼玉県鷲宮町にある鷲宮神社は、埼玉県出身の漫画家・美水(よしみず)かがみがゲーム雑誌に連載している『らき☆すた』の舞台となっており、神社の神主の双子の娘が登場する。この神社をファンたちは休日にカメラをもって訪れる。目の前の風景と漫画の場面を重ね合わせて写真に撮るのである。この「巡礼」を通じて同好の仲間とも会うことができる。こうした巡礼の先駆けとなったのが、2000~07年に月刊コミック誌『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)に連載された宇河弘樹作の『朝霧の巫女』の舞台となった広島県三次市だといわれる。04年から毎夏、町おこしグループが作品に登場する店や神社などを巡るウォークラリーを開いていて好評だ。編集者の柿崎俊道はアニメの舞台を各地に訪ねガイド本『聖地巡礼アニメ・マンガ12ヶ所めぐり』(キルタイムコミュニケーション)をまとめている。

2009年3月16日月曜日

限界繁華街 (げんかいはんかがい)

限界繁華街 (げんかいはんかがい)
-社会 -2008年10月10日

65歳以上の高齢者が居住者の50%以上を超えている集落を「限界集落」とよぶが、その商店街版。この場合は居住者ではなく、そこに存在するその地方独特の商店が次第に姿を消して、全国どこにでもあるようなコンビニ、居酒屋、カラオケボックスなど全国チェーンの店舗が増えていく現象をさす。大阪府立大学特別教授の橋爪紳也が命名した。チェーン店が増えることによって、繁華街そのものは賑わってはいても、地方独自の食文化、風景が影を潜めて、平準化が進み、全国どこの繁華街に行っても同じような雰囲気しか味わえなくなってしまうと橋爪は指摘している。例えば、大阪道頓堀の加盟90数店のうち、地元勢は半分以下となってしまい、カラオケやコンビニなどが若者を集めるようになっている。

2009年3月13日金曜日

ステイケーション

ステイケーション (すていけーしょん)
-ライフスタイル -2008年10月9日


アメリカの新造語で「ステイ」(とどまる、滞在する)と「バケーション」(休暇)の合成語。「Stay-cation」、 「Stacation」と表記されることもある。別荘地や海岸、山登りなどに出掛けるのではなく、自宅や近場で過ごす休暇、といった意味。これまでのアメ リカの夏休みの典型的な休暇といえば、海外旅行や州を越えてのドライブなどだったが、サブプライムローン問題以来の景気の落ち込み、ガソリン価格の高騰、 さらには食品価格の値上がり等の影響で、休暇にもそれほどお金をかけることができず、低予算で休暇を楽しもうという傾向が強まった。この傾向を先読みし て、日用品メーカーなどでは近場で過ごすためのグッズを売り出すようになっている。インドア用品の売れ行きが伸びているほか、「家庭でリゾート気分を」と いうことでバーベキューグリルやキャンプ用品、簡易プールなどもよく売れている。これを2001年のアメリカ同時多発テロ当時に見られた消費傾向になぞら え、「巣ごもり消費の再来」とよぶ経済評論家もいる。